三四郎の日記

ゲームのプレイ日記や日々の備忘録

バイトしてたゲーセンに来る客がモンスターだらけだった話

ゲームセンターは健全なものになりました。

分煙が進み、店内は明るく華やかな内装が増え、徐々に女性客やカップルも多くなったりと、昔とは比べ物にならないほど華やかなイメージに変わったと思います。今回はそんな進み行くゲーセン史の中で、修羅の時代を生き抜いた私が経験した話を書いてみたいと思います。

 

ボス、襲来

高校を卒業して暇を持て余していた私は、とある小さなゲーセンでバイトをしていました。そこは昔のゲーセンを絵に描いたような店で、店先にはナンバーが曲がった単車や原付が止まり、店内にはさも当然のように制服のままタバコを吸う中学生達、それでも意外と面白い奴が多かったので、なんだんかんだ仲良くやっていたある日のことでした。見慣れない車が止まっているなぁと思って店内に入ると、いつもの中学生グループの中に、明らかに別格のおっさんが一人混ざってました。話を聞いてみると、どうやらこのおっさんは地元で一番やばい人らしく、関わらないほうが良いとのこと。「そんなこと言われてもワシ店員ですしおすし」と思ったのだけど、触らぬ神に祟り無しと言うので近寄らないようにしてました。ところが当時の私は妙に年下からモテる時期だったのか、ボスのお気に入りだった子と仲良くなってしまい、それがボスの耳にも入ったらしく、いつの間にか名前を覚えられてました。それからというもの、何かにつけてボスに呼び出されるようになったりと、内心いつかミンチにされるんじゃないかと思っていましたが、徐々にボスの出現回数が減っていき、自然と来なくなり難を逃れました。

 

おたずねもの

ボスが討伐されてから平和な毎日を過ごしていた日のこと、店先で常連達との談話で盛り上がっていると、通りかかった車から一人の男が声をかけてきました。その男はドレッドヘアをなびかせ、ジャック・スパロウを彷彿とさせる風体でいかにも怪しいオーラ全開でしたが、いくつもの修羅場を潜り抜けてた私は、持ち前のコミュ力を発揮して無駄に仲良くなっていきました。それからジャックは毎日のように店に顔を出すようになり、コンビニの前でヒップホップ談義に花を咲かせる仲になりました。そんなある日のこと、店先を掃除してると見慣れない車が一台止まり、スーツ姿の男が私に近寄ってくるじゃありませんか。「こいつ・・・サツか!?」と意味不明な妄想をしてニヤけてた私に、スーツ姿の男が見せてきたのは警察手帳でした。妄想が現実に変わった瞬間、刑事さんは言いました「ジャック・スパロウがこの店で目撃されてると聞いてね」と・・・。その後、警察から呼び出しをくらって、人生で二度はないであろう刑事課へ足を運び、数枚の写真を見せられました。所謂、マグショットというやつですね。この中にジャックはいるかと聞かれ、まさかと思ったらあっさりジャックが写った写真を見つけちゃいました。刑事さんが言うには傷害事件やら何やらの前科があって、今回も傷害で追っていた最中だったということ。結局、この後どうなったかは分かりませんが、ジャックが店に来なくなったということはそういうことなんでしょうな。

 

ビッグボス

ボスが店に来なくなってからというもの、店は平和そのものでした。平和と言ってもいつもの中学生グループはやってくるわけで、迷惑なのか賑やかなのかよくわからない状況の最中、グループの一人で仲が良かった子が店に来なくなりました。心配になった私は事情を聞いてみると、どうやらボスに頼まれていたチケットが売れずに逃げ回っていたのが、ボスの更に上のビッグボスの耳に入ったらしく、身の危険を感じて田舎に高飛びしたらしいとの話でした。その時は「ビッグボスとかメタルギアかよwww」ぐらいにしか考えてませんでした。だって絶対に関わることなんてないと思ってましたから・・・。それからしばらくして、いつも通り店先を掃除していると、凄い勢いで車が突っ込んできて、おっさんが一人降りてきたかと思うと、次の瞬間には私の胸倉を掴んで「あいつをどこやったんじゃああ○%&×■!」と意味不明なことを叫んでました。あまりの一瞬の出来事過ぎて、妙に冷静だった私は「ここ最近は店に来ておりません!すいません!」と何故か謝っていた。結局、何も聞き出せないと思ったビッグボスは立ち去っていくのですが、去り際に見えた右手にでけぇナイフが握られていたのを見て、首に感じていた感触ってこれだったのかと思ったら、一気に腰が抜けてその場に座り込んでしまいました。この事件の後、どうやら下っ端連中による告発で逮捕されたようで、懲役数年くらったそうです。これを切欠に、店からは徐々に中学生グループ達や関係者の姿は消え、店は自然と潰れて行きましたとさ。

 

あとがき

今となっては考えられないことですが、当時は本当に魔境でした。

それでも根は良い人も多かったし、様々な出会いをくれたのもこのゲームセンターでした。今はもう潰れてしまったけど、色んな意味で自分の人生に大きな影響を与えてくれた存在なのは間違いないと思います。あの感じはもう二度と味わえないだろうなぁ。